志って何だか難しく考えやすいものです。あなたにとっての志の意味を教えてくださいと聞かれて、パッと答えられる方は、一度は考えたことがある方でしょうし、あなたにとって志はどのようなものですか?と聞かれて、すぐさま答えられる人は、日常的に哲学的なものも含め考え続けている人かもしれません。それぐらい志とはふわっとしたものではなく、何かしら明確なもののようです。
 
これまで周囲に身を任せていれば、なんとか生きて来れた時代だったかもしれません。親の言うまま従って小学校、中学校、高校、大学と進学し、仕事も自分で決めたというよりは、世間的に良しとされるだろうから決めたという方や、求人していたからといった理由が多いかもしれません。特に自分の希望はなく、なんとなく家業を継いだ人もいるでしょう。
 
身を任せることは進学や仕事だけの話でもありません。私も含め、世界中の人が消費し続ける世界にどっぷりと身を置いています。人生において大事なものは何ですかとの問いに、お金と答えた人が多かったアンケート結果からも、お金なしでは生きられないと考えてしまう思考になってしまっているかもしれません。知らず知らずの間に身の回りが変化していき、そこに身を置いていることで、自分ではどうしようもない状況に巻き込まれ、従うしかない自分に虚しさを感じる人もいるでしょう。
 
昨今、ロハスやサステヒナビリティ、SDGs、などが盛んに言われ始めているのも、このままでは地球がおかしなことになってしまいそうだと感じている人達が、そうした考えに共感して活動している表れに見えます。自分自身にも目を向け始めた人の中には、食生活で変えていきたいとビーガンや菜食主義を選択する人も増えてきました。
 
食事だけでなく、精神面でも自分に目を向ける人も増えてきたと感じています。瞑想はその一つですが、私もその効果に驚き、続けている一人です。こうして情報化の波に溺れそうになりながらも「我ーわれ」を正常に保ち、自分が身を置いている、又は関わっているものに目を向け、本来の意味での自然体でいられる状態を維持していくことがより一層大切になってきていますし、周りに身を任せすぎると本当に大切なものを踏みにじってしまう気がしてしまいます。下手をすると、何が大切だったのかも忘れてしまっているかもしれません。例え忘れていても思い出せばいいわけですし、自分の改善は恥ではありません。
 
志には人によって様々な解釈があります。簡単に言ってしまえば、「気持ち」とも言えます。もう少し強い表現で言えば、やり遂げたい願望とでも言いましょうか。何にせよ、未来志向の気持ちです。過去をあーだこーだ話をすることは、志のある会話ではありません。こんな時代だからこそ、希望も持ちたいものですし、それこそ志を持って日々を生きた方が素敵な生活を送れるのではないでしょうか。
 
既に周囲に流される生き方に疲れた人は、流されることから卒業し、自分の気持ちに素直に耳を傾けることをし、意志をしっかりと持って突き進んでいます。それが出来る人はきっとブレない芯のある生き方をされているでしょうし、人への感謝を忘れないことでしょう。