創業当初は朝から晩まで、がむしゃらに働いていましたし、それが当たり前と思って無我夢 中に働いていました。 がむしゃらになりすぎて、私の目つきが怖かったと今になって告白され るお客様もいらっしゃるぐらいですから、是が非でも成功しなくては!と意気込んで仕事 をしていたのだと思います。

その後どうにもこうにも夫婦二人ではお店が回らなくなり始 め、寝る時間も少なかった為か、疲労困憊になりかけたころに初めてのスタッフを雇用しま した。 その一人目の従業員を入れた時から今に至るまで、相当数のスタッフが入れ替わりました が、有難いことに、この会社が肌に合うと思ってくれているスタッフは、何年も働いてくれて、 会社の中でも益々活躍の場を広げていっています。

私が当初行っていた仕事の大半が今ではスタッフ達によって行われるようになり、気が付けば 私の勉強にあてる時間が増えている状態になってきました。 このことは私にとって非常に重 要で、気持ちの上でも余裕が生まれますし、勉強や読書の時間も作れるようになります。

店頭販売から通信販売、経理から製造や在庫管理に至るまで、今のスタッフが行ってくれる おかげで、次の策が練れる。その時間が作れることがどれだけ有難いことか。 しかも、それらの行動をお客様の気持ちを感じ取り、汲み取りながらやってくれるので、 創業当時からそこを大事にしてきた私としても、心が穏やかになります。 スタッフの活躍のおかげで、私は作戦の立案と行動に専念でき、皆を引っ張っていけるように もなります。

もともと、「企て」を考えるのが好きでしたが、より入念な作戦が練れるよ うになっていけるような気がしています。 経営者の諸先輩方からは、いつまでもスタッフと同じ仕事してたら駄目だよ!と昔から言わ れていましたが、頭でわかっていても実際の行動に移せるようになるには多少時間がかかって しまいました。 理由は簡単で、自分でやる方が正確で、しかも早くできるからです。 それでも任せていかないといけませんし、見守りながらも、自分のすべき社長業を実行して 続けていかなければなりません。

私の目指す無駄のないコンパクトな会社で、最大限の効果を出すためには、私の脳みそがフル 回転し続ける必要があり、「オーナーはオーナーの仕事をしてください。」と言ってくれる。 スタッフ達がとても頼もしく、そして私の活力の素にもなっています。 それにしても、何でこんな勉強を学生のうちにしなかったのだろうと、いつも思います。