「シェードツリー」という言葉は聞いた事がありますか?

シェードツリーとは、コーヒーの木に長時間直射日光が当たらないようにする為にコーヒーの木よりも背の高い木を植え、陰(シェード)を作ってあげる為の木を指します。

もちろんコーヒーの木は植物ですので、他と同様に水も日光も必要不可欠です。ただ、生命維持のための光合成だけでなく、他にも「高品質(=美味しいコーヒー)」になり得るための条件にもシェードツリーは関係してきます。

その理由はこのようにいくつかあります。

①コーヒーの葉が長時間直射日光に当たると日焼けする(葉焼けすると栄養不足となり生育状態が悪くなる)

②地表の温度の上昇を防ぐ

③種目の違う植物を植えることで多種多様な動生物が集まり、有機物の影響で良質な土壌となる

④風や霜などからコーヒーの木を守ってくれる

この写真はコーヒーの木がまだ小さく、シェードツリーが高くそびえたっているので分かりやすいかと思います。

シェードツリーを植えると当然コーヒーの木を植える面積が狭まるので収穫量も減ってしまいます。それでも植えるメリットや必要性は多分にあることがお分かりになるかと思います。

余談ですがミルトンの店舗でも創業当初からコーヒーの木をいくつか育てているのでかれこれ20年近く日本の過酷な環境で育てています。四季があるので出来るだけ現地の環境に近づけるよう工夫はしています。

基本的に冬は室内の日当たりの良い場所へ、暖かくなってきたら外の軒下へ移動させます。

が、3年前ちょっとした事件が起きました。。。

この軒下の向きが西側にあるコーヒーの木が葉が焼けたような枯死したような状態になってしまいました。日中は軒がしっかりシェードツリーの役割を果たしてくれているのですが夕方になると特に花畠店は西日が強く、葉にダメージを与えてしまいました…気づいてからすぐに場所を移動させましたが、この少しの移動も木にとってはストレスになるようで、なかなか回復に時間が掛かりました。

ただでさえ地植でなく鉢植えですので根がはびこるのも窮屈そうですし、やっぱり適所ってあるんだなぁといつも思います。

日本でもコーヒー農園があったりハウスで栽培されているところもあるようですが、並々ならぬご苦労があるんじゃないかと思います。

近年は紫外線がより一層強くなりシェードツリーの重要性が一層増してきたと生産者達は話してくれます。

皮肉なもので、日光を当てた方が生産量も増え収入も増えるわけですが、その分木にはストレスとなり木の寿命が縮んだり、年によっては収穫高が大幅に減産となってしまうなど、彼らの生活までもが安定しないものとなってしまいます。目指すはまずは毎年安定した量を生産する事となりますので、シェードツリーを上手に管理しながら、枝ぶりも調整しながら、陰のコントロールをしていくわけです。

実際の農園は想像をはるかに超える広さなのでシェードツリーの管理だけでも、相当な作業となります。

フェルナンドさんは沢山の苗木を植えていて、更に農園に植えるシェードツリーも沢山種から育てています。
自身の農園に適した木を植え、より良い環境でコーヒーを育てる事が出来るそうです。


そういった細かなこだわりが毎年Cup Of Exellenceで入賞する理由の一つなのかもしれませんね。