前回の続きのようになりますが「個」についてもう少し

前回の続きのようになりますが「個」についてもう少し

私はずっと以前から「個」がとても重要だと考えていて、機会があれば人にもなぜそう思う のかを話してきました。 特に個の「魅力」は大事なのではないでしょうか。 前回も書きましたが、人間一人で生きていくのはなかなか難しいものですし、人と関わって いくことは長い目で見ても必要かなと思います。 ただ付き合う人は選んだ方が良さそう です。 何となく付き合いたくない人もいるかもしれませんし、波長が合う合わないもあると思います。 それが自然ですし、無理して付き合うものでもないでしょう。

また、個人も「個」ですし、私の会社も「個」です。 ミルトンで取り扱うコーヒーの一種類 一種類も「個」にあたります。 その魅力がとても重要だと思います。 個に魅力があれ ば、人は自然と引き寄せられます。 類は友を呼ぶわけですから、それぞれの魅力が増せば、魅力のレベルに合わせた人間が引 き寄せられると信じています。 私のレベルがどれぐらいのものかわかりませんが、行動や思考が似た人と繋がっている気がします。

スタッフにしても同じですね。 ミルトンという個に魅力を感じているスタッフは 「残ります。 美味しいコーヒーを飲みたいお客様にとっては、ミルトンのコーヒーは最良かも しれませんが、そこを求めない方の一部は高い買い物と思われるかもしれません。 個がしっかりしていれば、魅力ある「個」同士が繋がり、更に魅力が増しますが、個に魅力 がないのに、数だけ集まったって、魅力が増すわけがありません。

人によってどこに魅力を感じるのかは、それぞれだと思います。 権力や財力、知名度など に魅力を感じる人もいれば、生き方や考え方に魅力を感じる人もいます。 また、自分にはないモノを持っている人に対して魅力を感じるケースもあるかと思います。

ただいま三歳児の子育て真っ最中の私ですが、息子の二十年後を考えても、やはり生きて いく力、生きるための武器と術があるとないとでは大違いの人生を送ると思います。 そして結局は息子個人の魅力の有無が人生を左右していくのかもしれません。 まずは親であり、社長である自分の魅力を磨いてから・・・ですかね。 なかなか輝きませ んけど。こんな私を支えてくれるスタッフ達とこの一年を支えてくださった皆様に感謝で す。 それでは良いお年をお迎えください。

12月 11, 2016
どうして芯がぶれないの?と聞かれて

どうして芯がぶれないの?と聞かれて

自分自身はそれほど意識しているわけではないですが、人と会話をしていると、「なんか ブレなさそうですね」とか、「どうして芯がぶれずにいられるの?」と言われることがあります。

芯があることが良いかどうかは置いておいて、今のように安定した思考になってきたのは、 自分にとって大切にしたい案件を考え続けているからかも知れません。 自分という人間を確立させるためには、コアとなる思想が必要だと考えています。 それが芯に値するのかなとも思っています。

その思想、ビジョンがその時、その時、明確にあるからブレる確率が低くなるのかもしれません。ビジョンがはっきりあるので、どうしたいのか決まっていて、決断も早くできますし、決断が早ければ、行動も早くできるので、迷いなく前進でき、何かと得をするような気がします。 言い換えれば、自分を見失っていないとでも言いましょうか。

完璧に自分を理解しているわけではないですが、自分にとって足りている事も、足りていない事もわかっているつもりです。 自分が何に影響されやすいか、何が得意か、これからどうして行きたいのか、など細かい部分に至るまで、人に聞かれればパッと答えられます。 パッと自分のことを答えられる 人とは、話が合うような気がします。

逆にはぐらかされたり、質問の後に沈黙が多い人とは、会話を楽しむこと自体が難しいと感じています。 私は、自分独自の思想を創りあげていく過程も楽しんでいますし、一種の哲学のような ものが自分の中に芽生えてきていると感じています。 哲学があれば、ない時にありがちな、人のやっていることが気になったり、それを真似する行動自体が無くなります。起業した頃はあれだけ気になった同業者達の動向が、皆無に等しいぐらい気になっていない ばかりか、気にする時間がもったいないぐらい、自分でやりたいことが溢れてくるわけです。

私の芯がぶれない理由は、きっと自分という「個」を大切にし、そこから周囲の人にも良い 影響が及ぶように考え、動き、それを自分が生まれてきた理由だと信じているからだと 思います。「個」よりも「他」を重んじる傾向があると、私の場合は惑わされ芯がぶれやす くなることも理解しています。 一人では生きていけませんが、個がしっかりしていない人 は、少なくとも私から見て魅力的ではありませんね。

11月 20, 2016
自主的に動けることが大切かなと・・・

自主的に動けることが大切かなと・・・

今、私は小さくとも会社のトップで部下を持つようになり、今度は部下がどんな人間で どんな考え方をしているのかを考えなければいけない立場に立っています。 私の会社では、良くも悪くも私が一番自主性がありますので、少々尖がった部下でも 気になりませんが逆に気になるのは、周りの目を気にし過ぎる、協調性主体で動く人間です。

自分で物事が決められず、周囲を巻き込むこともできず、上から言われたこと しかできないようでは、その他大勢と同じ特徴のない人間になってしまいます。 そうした人材は会社組織の中には、一般的に必要枠として考えられていますが、何事も バランスが重要ですので、1人で行動できないようでは、社会人としてはどうでしょう。

自主性のある人間は、よく自分を理解しています。 自分の強み、弱みを理解し、何とかして弱みを克服しながら、強みを活かすことは出来ないか、模索し続けます。 私の会社 でもそういった部下はどんどん昇進させますし、周囲の同僚にも高いモチベーションという 良い影響を与えます。 協調性は大切な要素ですが、極端に意識することもないと思い ます。

なぜなら、仲間と同じ方向に向かっているのであれば、自然と足並み揃えるように なりますし、お互いが尊重し合いながら、自主性を持って仕事に取り組む姿勢が生まれ、 協調性は後からついてくるものだからです。 皆が同じ目標や価値観を持って仕事をする ことは、元の力を何倍にもしてくれます。

自主性があっても、会社內で和を乱す人は協調性がないのではなく、会社や皆と同じ 目標に向かえないのが原因でしょう。 そういう場合は双方に不利益になるので、退社してもらうこともあり、なかなか難しいところでもあります。 自主的に動ける人は、立ちはだかる困難にも負けません。 自分で決めたことを行っているわけですから、粘りが違います。

更には仕事の生産性が非常に高い事も特徴でしょう。 人に言われて行動する人は、今まで直面したことのない困難には諦めがちになるか、楽な 選択をしてしまいます。 諦めることも、楽を選ぶことも誰でも簡単にできてしまいます。 誰でもできることをしているうちは、人より優れた人にはなれないと私は信じています。

時には流れに身を任せることも大事ですが、惰性だけで生きていくことだけは避けたい。 自分の考えや行動に意味があり、自主性を持って何事にも取り組んでいける人材を これからも育てていきたいと考えています。

10月 22, 2016
提供する側、購入する側お互いのバランスが大切かな

提供する側、購入する側お互いのバランスが大切かな

九月の半ばから末日まで、エルサルバドルのリマご夫妻が来日され、ほとんどの日程を ご一緒させていただきました。 お馴染みのエルミラドール農園とサンパブロ農園のコーヒー を作ってくれている生産者です。

かれこれ十年近い付き合いになります。 ニカラグアからもコロンビアからも産地の方々がミルトンに来て下さることが過去にもあり ましたが、今回はご夫妻のご希望もあり、京都と富士山を訪問してきました。 ミルトンがどういった事をストイックに取り組んでいるのかを、産地滞在中には話していた こともあり、来日前から私がコーヒーの品質、味、接客サービスに熱い思いがあることは 伝わっていました。 その理由が来日によって、よく理解できたと言ってくださいました。

日本の旅館や食事処でのおもてなし、気遣い、細部にまで拘る姿勢、自然を感じながら、 生活に溶け込ませる工夫など、特にリマ夫人は「私の理想に完璧なほど近い世界だわ!」 と喜んでくださいました。 実はコーヒーの買付けをする際に他県のロースターと共に毎年訪れ、その度にお二人には何かと気を遣わせてしまったり、見えないような部分の出費も負わせてしまったりしていたので、私なりにも気にかけていました。

いくら私たちがリマさんのコーヒーを買う側とは 言え、彼らが販売してくれなければ、コーヒー屋として皆さんに喜んで頂くことができま せん。 商品やサービスを提供する側と、購入する側の意識レベルを合わせたバランスが とても大切なのではないかと私は考えます。

そして、それは国や文化が違えど、人で あればある程度の共通した心地よさと、距離感が存在し、そして何よりお互いに感謝 し合うことが心地よさを生み出すと信じています。 今回の旅はこれまでのお礼の意味も 込めていました。 観光は都会を避けました。

京都観光も、少し離れた大原に行き、三千院や勝林院、 宝泉院などの庭園と寺を巡りながらお抹茶サービスを受けたり、西陣織会館では着物 ショーや着物の試着などを楽しんでもらい、また富士山の麓にある旅館では富士山を眺め ながらの客室露店風呂や二万坪以上ある日本庭園を満喫して頂くなど、これまで十年 近く産地側で私たちをサポートして下さった事への感謝も込めてご案內しました。

彼らとはドライに言えば、ビジネスパートナーですが、ミルトンと産地の方々はお互いが 素晴らしい関係を保ちながら、共通のお客様である皆さんを喜ばせることができればこの 上ない幸せと思っています。

10月 01, 2016
スペシャルティコーヒー業界 一般消費者との温度差

スペシャルティコーヒー業界 一般消費者との温度差

地元の山口放送ラジオ番組に度々出演させて頂き、一般的なコーヒーの保存方法から 美味しいコーヒーの淹れ方、産地の買付け話などをお話しています。 先日もディレクターの方との会話の中で、美味しいコーヒーの選び方のアドバイスは?と聞かれ、考えてみると私もコーヒーのことを知らなかったサラリーマン時代には、何がそもそも美味しいコーヒーなのか分らずに毎度お店で買うときに困ったことを思い出しました。

店員さんの話も良く分か らないので、「じゃ~そのお勧めをください」となってしまうわけです。 時代はコモディティコーヒーから、スペシャルティコーヒーに完全に向いています。これは一時的な流行りではなく、確実な消費者からの信頼、消費欲に支えられているものです。 やや心配なのは、業界人がスペシャルティコーヒー業界に携わっているというだけで、自分自身さえも高い位置にいると思ってしまっていることです。しかも消費者よりも少し専門知識 をかじったり、特別なスキルを持つ人ほど、その傾向が強く出ています。 偉そうに上から目線で接客は、消費者だけでなく同業者から見ても心地よいものではありません。

正直な話、残念ながら、大げさではなくかなりの確率でそういった専門店店員に遭遇す るのが事実です。これは同業者としてみても悲しいし、嫌悪感と同時に将来への不安がよ ぎります。言い換えれば、それだけスペシャルティコーヒーという時代がまだまだ成熟してい ないと言えるのかもしれません。 「やはりお客様あっての商売ですし、消費者に支えられてこその業界でもあります。 自 身の未熟さと器の小ささをアピールするのではなく謙虚な姿勢で仕事をしたいものです。

スペシャルティコーヒーに時代が移り、バリスタチャンピオンシップをはじめとした様々な大会が開催されるようになりました。 祭典も世界中で開催されるようになりました。 盛り上がりは年々増していき、今ではアジア人の活躍が目立ちます。 そして業界が盛り上がれば盛り上がるほど、一般消費者との温度差が広がっているように 感じます。 業界內で盛り上がることは良いことですが、消費者に対して更にフレンドリーになると素敵だなと常々思います。

9月 01, 2016
バリスタチャンピオンシップに参加する決意固まる

バリスタチャンピオンシップに参加する決意固まる

おかげさまで焙煎やドリップパックの製造が増えており、忙しくさせてもらっています。 店の表に立つスタッフ達もそれぞれのレベルアップに努めながら、1人でも多くのお客様に大 満足してもらいたいという気持ちで仕事に向き合っているように感じます。

そんな中、キャプテンという肩書を持つ、スタッフの中村が日本バリスタチャンピオンシップに 出るという意思を示してきました。 そして嬉しそうに私に言ってきます。 「大会に出たいとお客様に伝えると、皆さんがとても応援してくれるんです!」と。 ミルトンはご存知の通り、世界のロースターの中でもトップクラスのコーヒー豆を輸入し、焙煎、販売をしています。

お店や通販を通じて、ミルトンのコーヒーを飲んでくださる お客様も着実に増えており、皆さんお店自体を応援してくださるのですが、昨今のコーヒーブームのあおりか、スペシャルティコーヒーやバリスタの認知度も増してきており、 これだけこだわっているのに、ミルトンさんは大会には興味ないの?と聞かれる事も度々。

そんな中でのスタッフ中村の意思表示でしたので、当然私も全面バックアップすると約束し、 出来る限りのサポートを店をあげてすると私も決意しました。 私も含め、どこかでエスプレッソの勉強をしたわけでもなく、コーヒーに至っても独学で ここまでやってきましたが、一番最初にカッピングという味の良し悪しや風味特徴の判断ができるようにトレーニングを積んだことが、全ての今の基礎となっています。

これさえ体得 できれば、エスプレッソ、焙煎確認、産地買付けのテイスティングなど、口に入れる物であれ ば、品質の確認が間違いなくでき、とても大きな強みとなります。 今回の参加を決めてくれた中村は、このカッピングに興味を持ち、根気強く早朝練習を 続け、今では私の次に味の取れる人材に育ちました。

ミルトンで取り扱う全ての農園を 訪問し、アメリカ視察や日本の力フェ視察も行ってきた二十五歳の彼女が次に目指す ところは、日本チャンピオンのようです。 とても誇らしく思いますし、これから入社する更に若いスタッフはもちろんのこと、今も 一緒に頑張ってくれている他のスタッフ達にも大きな好影響を与えることは明らかです。 「何年かかるか分かりませんが、きっと日本チャンピオンになってくれると信じています。

7月 02, 2016
一見さんが常連さんに。そして常連さんに支えられる

一見さんが常連さんに。そして常連さんに支えられる

ミルトンは紛れもなく常連さんによって成り立っているお店です。 私の指導するスタッフ教育の中にも、常連のお客様という言葉が度々出てきますし、 日々のスタッフ日報の中にも常連さんとの会話の內容が出てきます。 当然、スタッフは私がオープン以来、ひいきにして下さるお客様を大切にしたい気持ちを 汲んでくれていますし、スタッフ達も接客を通じて、ご来店くださる皆さまに常連さんに なってもらいたい!という気持ちで取り組んでいます。

常連のお客様とは、いったい何を指しているのでしょうか。 私が描く常連像はお店のまさに 「応援者」ということでしょうか。 応援と言っても、遠くで成功を祈っています!みたいな 事ではなく、お店や通販を利用しながら、店の方針や姿勢から商品やサービスに至るま で、お店の立場を理解してくださるお客様が常連のお客様には多いように感じています。 一度のご利用では、お店の良し悪しも、方向性もわかりませんので、お店の立場までは 理解できないかもしれませんが、何度かご利用される度に、何かしら感じ取る物があり、 いつしか応援したくなる・・・私の理想の常連像です。

応援してくださる方は、混雑時や、新米スタッフの未熟な対応の時も、店側の気持ちも 汲んでくれるような配慮をしてくださいます。 とてもありがたいことですし、そうして頂けると更に大切にしたいとお店側も思います。 また、応援してくださる方々は好みの味ではなかったコーヒーであっても、再度来店して くださり、正直な意見をくださるなど、お客様の気持ちを行動や言葉で表現してくだ さいます。

厳しいご指摘はまさに常連さんの大切な「声」ですので、反映出来ることならば、我々もなるべく早く行動に移します。 面白いことに、お客様の層はお店ごとに異なることは皆さんも感じていると思います。 その空気感を作っているのは、何を隠そうお店自体なのですから、どのような常連さんが つくのかは、正にお店次第ということになります。

ミルトンをご利用されるお客様は、やはりこだわりを何かしらもっていらっしゃる方がとても多い! 特に食に関する関心が 「高いお客様が多いように感じます。 安心して美味しく飲めるコーヒーだから・・・、 人様にギフトでお渡ししても、とても喜ばれるから・・・、 スタッフの方が明るくて会話も楽しいから・・・常連さんから良く聞くお言葉です。 お店は全てのお客様に大満足していただけるように日々、最善の努力をするのみ! 最善を尽くしていることを理解してくださる応援者が多ければ多いほど、お店の中身も 成長できると信じています。

6月 11, 2016
全社員一丸とならなければ、これからの時代は無理!

全社員一丸とならなければ、これからの時代は無理!

なかなか変化が激しいうちの会社ですが、私もマネージャーも今の会社の状態が以前より も明らかに発展してきているのを感じています。 スタッフの人数は増えたり減ったりしてい ますが、徐々にコアメンバーとして人材が揃ってきているからだと感じています。 人の手が多くかかるコーヒー豆の小売業を、いかにお客様に大満足していただきながら、 最少人数で拡大していくのかが大きな課題ですが、会社が発展する過程でどうしても 離れる者もおり、以前はスタッフが辞める度に多少悩んだりもしていましたが、それは仕方ないプロセスだと割り切れるようになりました。

そして同じ思想を共有できる、発展させることができる者同士が、結果的にその会社を 支えることになると思いますし、個々が優秀であればあるほど、発展する規模やスピード が早まるでしょう。 この十年間コーヒーの品質から産地との繋がり、販売に関してなど様々な事に取り組んで きましたが、スタッフ教育には相当な時間と労力、費用を費やしてきました。

正しいかどうかは分かりませんが、私には誰が何と言おうと働く人によって会社はどうにでもなるとアルバイトや正社員時代から信じていましたので、自分の会社では人事に重点を置いて取り組んできています。このオーナーレターでも人に関する話が多いのもそのせいかもしれません。

社長ばかり懐を温めることはどうかと思いますし、お店を任せている店長に責任負わせる やり方も今の時代には時代錯誤としか思えません。 どこか一点に責任を課すよりは、 店舗が違っても、部署が違っても全員が会社全体を考えられるようにならなければ、 これからの時代はビジネスを進めていけないとさえ思っています。

たとえ新入社員であった としても、熱血の私と同じくらい熱くなれなければ、ミルトンでは続かないでしょう。 そして同じ経営者感覚で働けるスタッフのみ、満足のいく報酬を貰えることがフェアだと 思いますし、頑張る人にとっては、頑張り甲斐がある会社と思ってもらえるでしょう。 私は、なかなか熱の冷めない熱い男ですが、謙虚さや器の大きさに問題があると認識して います。 私は私の課題を克服しながら、スタッフ全員でミルトンを盛り上げていきたいと 思います。

6月 01, 2016
チャレンジ、冒険心、ハングリー精神 これらが死語になりつつある・・・

チャレンジ、冒険心、ハングリー精神 これらが死語になりつつある・・・

これから世間に羽ばたこうという高、大卒の若者がまず直面するのが就職活動でしょう。 ミルトンでも専門学校や高校などに、求人を今年も出す予定なのですが、知名度がないせいか、若い働き手が不足しているところです。とほほ

さて、先日のアメリカで参加してきたコーヒーのカンファレンスでも、二千年以降に生まれ たミレニアム世代についての討論がありました。 アメリカではコーヒーならなんでもいいと いう今までの世代の発想から、味はもちろん、ストーリー性や取組みに対して興味を持つ 世代がミレニアム世代の若者のようで、そのような若者は、大企業に勤めるよりも、自分 をより活かせるベンチャー企業やスタートアップ事業の開始、個人に様々な仕事を任せら れる零細企業に勤めたいと思うそうです。

とかく頭のいい優秀な人材ほど、風通しの良い 小さな会社に面接に行くようです。 そこでとことんやってみて、自分はもっと上にいける と考える更に優秀な人材は転職を繰り返し、進んでレベルアップを図っているとのこと。 素晴らしいの一言です! 日本ではあまり耳にしませんが・・

日本ではどうでしょう。 今年の新卒就職人気ランキングを見てみますと・・・一位が電通 二位がANA、三位が伊藤忠商事、四位がJTBと大手が続いています。 調べる前に予想 はしていましたが、相変わらずの大企業信仰が強いですね。 終身雇用、安心できる老後 生活などを考えての大企業選択なのかもしれません。 もうどこにも大企業の安定はない ことを気付いている大人が多いにも関わらず、バブル崩壊後の親たちを見ている子供たちは 余計に安定した職について、苦労したくないと思ってしまうのかもしれません。

中には、昇進しなくていいから、安定した給料が入ればいいと上司に申し出るサラリーマンもいるとか。 そのかわり、余計な仕事もしたくありませんと言うらしい。 若いうちから将来の夢をしっかりと持ち、それに向かっていく学生時代を送らなければ、 大学生になっても、「将来なにしようかなぁ~」と、漠然とした時間を過ごしてしまうこと になってしまいます。 時は金なり、お金では時は買えないと気付いた時は時すでに遅し。

海外での活躍や成功をイメージしながら計画、実行してみるとか、みんなが右行くなら、 私は左に行く!ぐらいのチャレンジ精神と冒険心を持ってもらわないと、海外勢との未来の 差は開いていくばかりでしょう。 親の背を見て立派になるか、反面教師としか見られず、違う方向に進むか、自分も三歳 児の親として、日ごろから意識して生活をしていますが、それにしても今の日本の「でも しょうがないじゃない・・・」感が支配している空気が息苦しく感じます。 社の長として、スタッフ達には継続的なチャレンジの大切さと、探求心、冒険心が導いてく れる個人個人の明るい未来をイメージできるように指導し続けてまいります。

5月 20, 2016
深刻なことなので、真面目に書いてみます

深刻なことなので、真面目に書いてみます

二月のコロンビア買付けから始まり、三月のニ力ラグア、エルサルバドル、そして四月の アメリカ出張と次々とコーヒー生産国と消費国を巡ってきました。 特にアメリカ出張で は今からコーヒー業界全体が直面する様々な問題が討論会の中でも話し合われ、あと 「三十年後には、地球温暖化の影響で今の生産地ではコーヒーが栽培出来なくなるといった 研究結果が発表されました。

温暖化が害虫の数を増やし、コーヒーの木に悪影響を 及ぼす菌類も勢力を拡大するいっぽうですし、私が産地を訪問していても、その被害は 止む気配はありません。 コーヒーの木が病気にやられて全滅してしまった農園もありますが、ミルトンがお付き合いしている農園が運良く全滅を免れていると言っても いいでしょう。

例を挙げると、皆さんご存知のエルポルベニール農園主セルジオさんが所有するもう一つの 農園、力サブラン力農園のコーヒーの木が、今年にはいって原因不明の病気にかかり、収穫 目前だったにも関わらず、結果的に生産量が半分に減ってしまいました。 年収が半分に 落ち込んだと想像してみてください。 大変な事態です。

温暖化が招く変化は未経験な 事が多く、アメリカの討論会でも極めて深刻な案件として議題に上がっていました。 並行して、ここにきて我々が買付けしているような品質、風味が良いスペシャルティコーヒー が世界規模で人気を博してきています。 採れる量が少なくなっているのに、飲む人口が 増えているわけですから、当然供給不足になります。 温暖化対策は地球全体で取り組 むとして、最も避けたいのは良質なコーヒーが日本に入らなくなる事態です。

実は既に、日本は買い負けをしています。 理由はいくつかあります。 一つは日本の買付 けする企業の多くが、コマーシャルコーヒーを仕入れていた時と同じ、旧態依然のスピード 感と危機感で買付けていること。 そして良い品質のコーヒーに対して他国の積極的なバイ ヤーよりも低い金額を提示してしまうことも、買い負けの要因でしょう。

また、日本の企 業病とも言える、意思決定の遅さも起因しています。 一つの解決策としては、ミルトンのような小規模ロースターであったとしても、積極的に外 に出て、自分達の必要とする高品質なコーヒーを生産者達から購入することが必要でしょ うし、現に欧米の小規模ロースター達がそうして美味しいコーヒーを買付けています。

加えて、韓国や中国、台湾、マレーシアなど、アジア勢も積極的に買付けをしており、 日本勢はただ指をくわえて見ているわけにはいきません。 私に何ができるか、先を見据えて取り組めることは積極的に行動していこうと、ただ今計画中です。

皆さんに末永く美味しいコーヒーを飲んで頂きたいと強く思うと同時に、 微力かもしれないけど、少なくともミルトンのお客様には今後もトップクラスのコーヒーを。 ご提供し続けたいと、今も創業当時も変わらぬ気持ちでいることは間違いありません。

4月 29, 2016
ワークライフバランス - 仕事と私生活のバランス

ワークライフバランス - 仕事と私生活のバランス

ワークライフバランスとは、「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや 充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおい ても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応
4月 07, 2016
何が大切なのか気付いたスタッフから「始まる」

何が大切なのか気付いたスタッフから「始まる」

オーナーレターやブログでも度々スタッフ教育について書いていますが、従業員が一丸となっ てという、良く耳にする言葉を実現させることは結構な工夫がいると思います。 ミルトンではその一環として、士気を上げながら店舗が違っ
3月 10, 2016