オーナーレター Owner's Letter
あれこれ言わないよ、やってみないとわからないし
タイトルの通り、かなりの割合でやってみないと分らない事って多いですよね。 そんなの分ってるよ!と思われる方も多いと思いますが、わかっているのと、理解しているのとでは、雲泥の差があるわけです。
小中学生の頃、母親から寝坊寸前の私に「早く起き ないと遅刻するわよ!」と何回言われたことか。「うるさいなぁ~わかってるよ!」と何回 返したことか。 わかってるけど、言われる意味を理解せず、実行しないなんてことは多々あるものです。 ミルトンではスタッフにあれしなさい、これしなさいと指導しません。
接客にしてもドリンク を作ることにしても、企画を練るにしてもです。 意味を理解していないのに、あれしなさ いと言ったところで、その人の身にならないばかりか、進歩が見られないかもしれません。 先入観や思い込みで実行しない人もいるでしょう。 多分こうしたら、こうなるんじゃない かと予想するから実行しないわけですが、大人になればなるほど、こういった傾向が強くなるようです。 やってみないなんて、実に勿体ない。
子供を見ていても、こちらが思いもよらない事をパッとやってしまうことがあります。 それが痛かったのか、楽しかったのか、判 断する材料にしているわけです。 思い込みのない自由な発想って素晴らしいなと常々感じます。 この自由さをスタッフ達にも促しています。
「例えばの話ですが、あなたに白い画用紙を渡して、「象の絵を描いてください。」と指示す るかわりに、「何でもあなたの好きな絵を描いてください。」と伝えたとします。 今までの 人生で他人に決められたことを多く実践してきた人は、きっと何を描いたら良いのかしばし手が止まることでしょう。 でもその絵を見る人に何か伝えたい、何でもいいなら ラッキーと思えるタイプは自由に描くことでしょう。
そして大抵、相手の事を想いながら自由な発想で作りだしたものは、相手の心に響くと 思っています。 型にはまらない、マニュアル化されていない仕事は大変な人には大変ですし、 面白いと感じる人には最高の職となります。 「自分が中学、高校とオーストラリアで型にはまらない教育を受けたことは、大きな影響を 今でも与えてくれますし、子育てやスタッフ教育にも活かしていくつもりです。
若手の成長が楽しみ...という年齢になりましたが
気付けば四十二歳になろうとしている今年、本厄から後厄となったわけですが、 年の初めから清々しい気分でいられるのは、スタッフのおかげかもしれません。 小さな会社なので、若手自体も人数が知れているわけですが、それでも経験された ことがある方ならおわかりだと思いますが、社員教育とは実に骨の折れる仕事で、 それが実際実るかどうかも分からない「もや」のようなもの。
更に一人一人異なる ため、一から各自を手探りで指導していかねばなりません。 私は日本での会社勤めを二十五歳から始めたので、人よりも出遅れてしまった。そこを補うべく、なるべく自分がカラカラのスポンジのように何にでも興味を持ち、 受けた仕事はレベルが低いながらも上司の期待以上の成果を目指して、こなしてき ました。起業するまでの五年の間、二つの会社に転職したわけですが、実に內容の 濃い時間でしたし、まだ私は二十代でした。
二十代はがむしゃらに数をこなしなが ら、三十代への準備をしていく期間だと考えています。三十代はそれまでの場数を 応用していく時期で、私のような四十代は応用してきた経験をある程度の形に落と し込まなければなりません。やってきたつもりでも、もっと今よりも先に進めたの ではないかと自問自答したりもします。
ミルトンで頑張ってくれている二十代の若手は目まぐるしい速度で成長してくれて います。それも彼女たちはまだ二十代前半ですから、当時の私はまだ社会人にも なっていませんが、今は何が楽しみかと言えば、私と同じ四十二歳になった時、ど んなに素晴らしい人材となっているのかワクワクしますし、幸せな生活と充実した 仕事をしていて欲しいと願うばかりです。
いい大人が若いスタッフの粗捜しをしても仕方ありません。今できる最大限の可能 性を探ってもらえるようこちらが動いた方が、共に幸せになれます。ミルトンは コーヒー屋ですが、共に働く仲間にはコーヒー以外の重要な部分も体験・経験してもらい、素晴らしい人となってもらいたいと思っています。
新年明けましておめでとうございます
新しい年が始まりました。気分を一新する方もいらっしゃれば、昨年から継続性を 持たせて淡々と過ごされている方もいらっしゃることと思います。 新年の抱負を掲げてみても、にわか目標なものは当然続かないものです。 私がまさにそれで、「にわか目標」を立てていた自分に、なんだか空しくなってしまい、近年では抱負を掲げなくなってしまいました。
元旦の恒例行事が一つなく なった気もしますが、こうして経営させてもらっていると、全てに継続性があり 新しい年に切り替わったとしても、お客様や会社、そして自分自身もガラリと様変わりするわけではなく、むしろコツコツと信頼を積み重ね、年をまたいでも気を抜くことはなく、スタッフ達と共にミルトンを盛り上げていく事が大事だなと 実感させられます。
夫婦で始めたお店が少しずつ大きくなり、スタッフを雇用するようになってから、 人材に関する悩みは尽きないものとなりました。そもそも、私が一人前でもないの に、人材育成なんぞできるのか?と自問自答した時期もありました。
同じような経験は子供の誕生以降にもありました。まだ親としての心構えも自信も なかった自分でしたが、そんな心配はお構いなしに大きくなり、今も様々な面で子供から学ばせてもらっています。自分の未熟さを露呈しまくりの日々です。 「子供もスタッフも過ちを犯した後に怒鳴れば萎縮してしまうし、何か達成できた後 に一緒に喜べば、やる気も一段と増すところなど、共通していることが多い。
人材育成もまさに子育てと同じことなのではないかと思うようになってから、 気が楽になりました。 そうは言っても、スタッフは既に大人。当然子育てとは違う側面もありますが、 そうした悩みを解決してくれているのは、孔子の「論語」です。これにより公私共 に様々な面で自分の再確認を出来ることは非常にありがたく、手放せません。いつになったら一人前になれるのやらと思いますが、今年も引き続き、お客様やスタッ フを含めた皆さんから、私も成長させてもらえたら嬉しく思います。 本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
いつもミルトンをご利用いただき有難うございます
いつもミルトンをご利用いただき有難うございます
いつもミルトンをご利用いただき有難うございます
いつもミルトンをご利用いただき有難うございます
この度からご利用のお客様に、私からのオーナーレターをお渡しすることとなりました。一店舗だった頃はご来店の皆さまに毎日お会いできていましたが、