オーナーコーヒーは、フルーツです。
わたしたちが買っているのは、完熟した実だけを、手間とコストをかけて、すべて手で摘み取ったコーヒーです。長く付き合ってきた生産者とは、お互いを信頼しているからこそ、完璧をめざして協力し合えます。
生産者に託されているのは、完璧な味と品質に仕上げること。わたしに託されているのは、焙煎と抽出、そしてお客様にお渡しするまでの保存と説明です。これは、長い時間をかけた連携がなければ、決して成り立ちません。
完熟したフルーツのような、甘くてキラキラした酸。生き生きとした風味。そして長く続く、さまざまな余韻。良いコーヒーは、最初は軽やかに感じても、飲むほどに味が重なり、しっかりと伝わってきます。お酒も食事も同じで、それが品質の良いものに共通する感覚だと思っています。

完熟したフルーツにも酸味はあります。でもそれは、甘さを伴う酸味です。酸化したすっぱさとは、まったく違います。豆は空気にさらすと酸化が進むので、ミルトンでは焙煎したらすぐに袋に入れて冷凍し、お渡しする直前に冷凍庫から出しています。そうすることで鮮度が保たれ、保存できる期間も長くなります。
最高の品質は、偶然できるものではありません。毎年生産者と話し、現場を見てきたからこそ、そこにどれだけの苦労があるかを知っています。その中で、いちばん良いコーヒーを分けてくれる生産者には、感謝しかありません。
産地からお店まで、隅々まで手間をかけて仕上げた完熟のコーヒーを、ぜひ味わってください。
10月11日・12日には、ニカラグアからセルヒオ・オルテツさんが児玉町本店に来てくれます。生産者の顔を見ながら飲むコーヒーは、また格別です。
ミルトンコーヒーロースタリー 田中大介






